食を通じて多様性を身近に。性の多様性を考えるきっかけづくり。

福井県の熊川宿で出前屋台をさせて頂いた時の事です。
熊川宿の土地の野菜や名産品のこんにゃく、とろろこんぶなどを料理させて頂く中で、食を媒体に様々な方々と心と心で会話させて頂く機会に恵まれました。

野菜や名産品の作り手の気持ちを無駄にしたくない一心で、素材の味を引き出すことをとても大切にさせていただきました。

食べ方も、人や育ってきた家庭それぞれ違うように、性も人それぞれです。
自分では最高の食べ方をや食べ合わせでも、人によっては好まれないこともあります。

しかし、美味しいからといって食べな食べな!と無理強いされたらどうでしょうか?
食べない人に対して、もう知らない!と切り捨てますか??

僕は、春巻きにケチャップをかけて食べます。納豆には酢をいれます。
これを人に話した時に、人の反応は3通りありました。

1つ目は、え、何それ!気持ち悪い!と『拒否』する人。
2つ目は、へーそうんなんだとい、悪い意味ではなく『無関心』な人
3つ目は、何それ!どんな味?どうやって食べるの?と悪い意味ではなく『興味』がある人

これがとてもLGBTQである自分をカミングアウトした時に似ていると気づきました。
拒否、無関心、興味。
良くとるか悪くとるかは置いておいて、ともて似ているのです。

さてここで、食に置き換えて考えてみてください。
食を進める方は、なぜ美味しいのか、なぜ好きなのかを少し話してみたら聞いてくれるかもしれません。
一方、話された方は、相手が好きだと思っている食べ方、今まで当たり前だった食べ方を頭から拒否されたらどんな気持ちになるでしょう??

食べ方を、LGBTQに置き換えて想像してみてください。

多様性を知ったり、境界線を緩めるヒントがそこにありませんか?

何もLGBTQにして難しく考える必要はなく、食べ方に置き換えて身近なものに例えて想像してみてください。
これはLGBTQの当事者に対しても言える事です。

理解してして!とお願いばかりするのではなく、相手の気持ちも推し量ってみてください。
カミングアウトされて方は、頭から否定せず、聞いてみてください。

お互いの距離感の取り方のヒントにしてみてください。
LGBTQばかりになると、おなか一杯でもう余裕がないかもしれません。

無理強いするのではなく、境界線をゆるめていきたいのです。

まずはお互いを知る事。
その上で自分はどう思うか、相手との関係性をどうしていきたいのか考えられたらと思います。

多様性の尊重とは、絶対にそれを認め、受け入れ、好きにならないといけないという事ではありません。
尊重とは相手を思い、尊ぶという事です。
自分の意見の押し付け合い、正義の押し付け合いは、どちらも尊重はしていません。

今一度、性的マイノリティの当事者も含めて、色々な立場にある全員で『尊重』とは何かを考えていきたいです。

\ Share /