こんにちは!!LGBT-JAPAN 代表の田附です。
今回は、結婚してから気づいたパートナーのセクシャリティについてです。
先日、高校からの仲の良かった友達と4人で会ってました。
その友人は女性です。
数年前に結婚をし、子供が1人います。
タイ料理屋でワイワイしていたのもあり、私のセクシャリティについてが話題になりました。
タイ料理屋での集まりでしたので、タイ王国の話しに華が咲き、
性別適合手術の話しや、ゲイの話しなど、タイ王国に第3の性別が存在する事を話していた流れから私自身の話しになってました。
私が性同一性障害(GID)のFTM(女性で生まれたが性自認は男性)である事は前々から風の噂で聞いていたり
共通の友人の結婚式で会ったりしていたので、友人達は知ってはいたのですが、面と向かって話すのはこの日が初めてでした。
旦那が浮気。バイセクシャルだった。
友人達は私の高校時代からの印象や、今どうやって生活して、身体はどうなっているのかなど興味津々で話しを聞いてくれてました。
現在のLGBT-JAPANの活動や、LGBT-JAPANのコンセプト(LGBTが日本国内で当たり前に存在する個性となれるように活動している意味などなど)を話させてもらっていると、友人の1人がやや意を決した表情で切り出しました。
「あのね、実は旦那に浮気されてたんだ。」
突然のカミングアウトに全員
「え!?どした!?今のタイミングで!?それより何より、まず心配。大丈夫?」
と状況を知って少しでも心が楽になれればと空気が一変。
「ずっと1人で辛くで、こんな事誰にも言えなかった。旦那の浮気相手は男性で、バイセクシャルなの」
と涙ながらに話してくれました。
しかも男性との浮気は、これで2回目だそうです。浮気されたと言う事と、相手が男性だった事からさらに周りに言いづらくさせていた様です。
バイセクシャルに対しても、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスセクシャル)全体に対しても偏見はない。
しかし、社会的にはまだ偏見はある中で、フラットに相談できる人を見つけるのが大変だった様です。
私と以前、久しぶりの再会をしてから話そう話そうと思っていて、本日意を決して話してくれました。
旦那さんに本気なのかどうか、離婚すべきなのかなど、今後の話し合いをした結果、
旦那さんの浮気は、完全なる遊びで本気ではない。
性思考としては男女だが、愛しているのは妻のみとの事で離婚の意思はないとの事でした。
Ally(LGBTの応援者)とかLGBT当事者の前に大切な事。
静かに聞いていた隣の友人が「最っ低!!」
とおかんむりです。
「バイセクシャルだからとか、そうじゃないからとか関係なくて、人間としてダメだよ!!」
「結婚しないで遊ぶ人はいくらでもいる。結婚しても遊ぶ人もいくらでもいる。けど、子供がいるのに安易に遊ぶのは人間として有り得ない」
「離婚する気がないなら、死ぬ気で浮気を隠すべきだ!!墓場までもっていけ!!」
凄まじいバッシングの嵐でした。勿論、浮気された本人も火がついて、しょんぼりどころか、そうでしょ!?人間としてなくない!?
とおかんむり。
彼女たちにバイセクシャルだからとか、そう言った特別視する思考は一切なく、完全にフラットに人間として考えている事に不謹慎かもしれませんが嬉さを覚えました。
LGBTは特別ではない。同じ人間です。
LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスセクシャル)と言葉が少しづつ日本に出回り始めている今、特別な人々なんだと周りが思い気を使い始めています。
確かに、それは以前に比べたらLGBT当事者からしたら、格段に過ごしやすくなりました。
しかし、その中で、LGBT当事者が特別なんだ。LGBTだから仕方ないんだ、認めてくれ、受け入れてくれと、主張の仕方がやや自分達中心になっていませんか?
LGBTは特別ではありません。個性です。
その個性の中で、日常生活や会社などで不便が生じる事はあります。
それは、女性が座ってオシッコする形状であり、男性は立ってする形状といった、性別の中にある個性の1つと同じなのです。
不便が生じるなら変えればいい。
そこに人間としての大切な優先順位や、人付き合いの基本などを忘れ、利権ばかりを主張してしまっては聞く方も受け入れにくく、確執ばかりが生まれるだけです。
住みづらい世の中にしているのは少なからず当事者にも原因があります。
今回の友人達が、バイセクシャルの人って性思考が男性も女性もなんでしょ?それって大変だよね。とか
旦那がバイセクシャルだから浮気した気持ちをわかってあげれなくて辛い・・・とか
言い始めたら私の意見を述べさせてもらおうと思ったのですが、必要ありませんでした。
「性思考どうこうではなく、この件に関しては物事の本質を見ると、まず人を傷付ける行為はダメ!!」
と友人達が代弁してくれました。
浮気に対しての、認識や価値観を伝えたかったのではなく、セクシャリティ関係なしに人を傷付ける行為はいけません。
ましてやそれを、セクシャリティを言い訳に仕方ないよね、大変だもん。。。の一言で終わらせてもいけません。
今、日本のLGBT当事者、LGBT団体の人間力、団体力を高めていく時期です。