理解と愛情と家族

みなさんこんばんは。ライフ部門のあいです。

今日はMtF(性同一性障害。男性から女性。)と家族の関係について、MtF当事者の私の体験談を交えお話したいと思います。

…なんて書きつつも、このテーマで書こうと思ったのは実は昨日10/9放送の、NHK『ファミリーヒストリー』にてはるな愛さんと家族のドキュメンタリーを見たからです。

こちらの放送では、はるな愛さんの過去…というよりも彼女の両親にスポットを当てた内容になっており、性同一性障害の子供を持った親御さんの苦悩や葛藤について伝えていました。

現在、私は家族と良好な関係にありますが、カミングアウト当初は私のために家全体がとても冷たい雰囲気だったのを憶えています。

当時の私は一番信頼している家族に受け入れてもらえなかったショックでいっぱいでした。受け入れてくれない親を恨むような気持ちもあったように思います。

ただ、親が“性同一性障害を理解できないこと”と“子供を愛していること”とはまったく別の話だと今ならわかります。

はるな愛さんのドキュメンタリーでも、お母様が『話を聞いてあげたくても、理解出来ないから聞くことも出来ない』と悩んだとおっしゃっていました。

 

親もひとりの人間である

子供にとって、親って特別な存在だと思います。

私はまだ親に何ひとつかないませんし、それどころかまだ何かあったら頼ってしまうと思います。もう30近いのにちょっと恥ずかしいですが(笑)

個人差はあれど、こんな感じでいくつになっても親はこんな存在じゃないでしょうか。

そんな存在だからこそ、親に受け入れてもらえない時ってすごくショックなんだと思います。

そんな時の当事者の反応は様々でしょう。私のようにただ泣いて反発する人、はるな愛さんのようにただ心配をかけまいと気丈に振る舞う人など。

ただ、どんな反応をするにせよ、親もひとりの人間ということを忘れてはいけないと思います。

私もそうですが、当事者となると性同一性障害についての知識が蓄えられます。自分が生きるために色々なことを知っていきます。

そしてそのうちに、それがあたかも多数の人の中で常識であるように錯覚してしまうことがあります。そして、その知識を押し付けてしまうことも。

ですが、知らない世界を見て瞬時に受け入れられる人ってそんなに多くないんですよね。

まして、未だ偏見の残る性同一性障害だと子供がカミングアウトして心配しない親は少ないと思います。

在り来たりな言葉になりますが、大切であるが故に怒りや拒絶を見せるのだと理解したい。私は後出しですが、今強くそう思います。

 

私のはなし

きれいごと、のようなことばかり書きましたが中にはもちろんどんなに話し合っても、待っていても理解出来ない親御さんもいるでしょう。

親もひとりの人間。感情が許容するまでに時間が必要な場合もあると思います。これは家族だからこそのはずです。どうでも良い他人だったらそんなに真剣に拒絶もしません。

私はカミングアウトした後、父とまともに話すことご出来ない期間がありました。

一緒の家にいたときもまともな会話はなかったように思います。

ですが、数年が過ぎて少しずつ話せるようになりました。ただ避けて待つだけだった私に対して、父はゆっくり考えていてくれたんですね。

もしかしたら、私の知らないところで母も説得してくれていたのかも知れません。

私の話が長くなりましたが、言いたいことは時間が解決することもあるということです。

 

ただ、こういった衝突や葛藤がおこるのは世間における間違った認識や偏見があることも一因だと思います。

現在、LGBTが話題にあがっているのは正しい情報を世間へ伝える良い機会です。

私たちLGBT-JAPANの声はまだ小さいですが、少しずつ理解者を増やして、悲しい思いをする人を減らしたいと思います。