お仕事講演会無事終了!

みなさんこんにちは、ライフ部門のあいです。

昨日は三軒茶屋にて、性同一性障害の方を主に対象としたお仕事講演会を開催致しました。

参加して下さったみなさんにはこの場で改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

さて、お仕事講演会とはいったいどんな内容だったのか。私自身の振り返りの意味を込めてご報告させていただこうと思います。

もちろん、参加していらっしゃらない方にもわかるように書かせて頂きますので、どなた様も最後までお付き合い頂ければ幸いです。

私達性同一性障害当事者とお仕事とは

性同一性障害とは、心と身体の性別が不一致な状態を言います。それは例えば“身体は女性だけど心は男性”であったり“身体は男性だけど心は女性”または“身体が男女どちらかに関わらず、自分自身の心の性別がわからない”そんな状態です。

今までの日本は性別とは男女のふたつであるということが当たり前でしたし、今もそういった考え方が残っています。

それ故に『社会の見る目が怖い』『おかしいとされて生き辛い』とちうことから就労するのが難しい、あるいは会社の中で立ち回りにくいと考えている方も残念ながらいらっしゃいます。

では、私達性同一性障害当事者が就職活動を成功させるにはどんなことが必要か。

また、働いていく上でどうしたら働きやすくなるのか。

そんなことを考える会でした。

就職活動における問題

まずは私達LGBT-JAPANのメンバーの性同一性障害当事者3名が過去にどんな就職活動をしたかを思い起こし、性同一性障害当事者の就職活動に対する問題を探りました。

例えば、服装はどうするか。

望む性別のスーツで面接に赴きたいと思う気持ちはとてもわかります。私達メンバーでも“心の性別に合わせた服装”で行った者、“身体の性別に合わせた服装”で行った者とに分かれました。

しかし、それぞれに困難はあったものの結果として内定を頂いているのです。

それは、どちらの服装をして行った場合においても清潔感を出し、社会人して認められるような格好であったからだと思われます。

例えば身体は男性で心は女性の性同一性障害ならば、女性に見える格好で面接に行きたいと考えるでしょう。

しかし、キレイな女性の姿と、社会的としてあるべき女性の姿は違います。

これは性同一性障害に関係なくビジネスマナーとしてよく言われることですが『おしゃれと身だしなみは違う』ということに通じます。

他にも様々な話が出ましたが、そのいずれにも共通するのは『どちらの性別で就職活動するか』ということ。

もちろん、楽なのは戸籍の性別に合わせて赴くことです。

しかし、いずれカミングアウトをすると決めているならば最初にそれを伝えて面接に臨む方法もあるはずです。

そして、そこで気をつけなくてはならないのは『企業が欲しい人材は、会社に利益をもたらす人』であること。

『性同一性障害の私が働く上で、御社はどんな対策をしていただけますか』なんて気持ちでいては企業側はメリットを見いだしにくいのです。

まずは自分が性別なんか関係なく、どのようにして貢献できるのか。将来どのようなキャリアを築くか思い描けているか。

そんなところが評価ポイントになるのではないかという考えが出ました。

アライ(理解者)管理職の方を交えて

今回の講演会の見所はなんと言っても、アライ、しかも実際職場に性同一性障害当事者がいる管理職の方をお招きしたことでした。

当事者からしてみたら、実際に管理職の方からの本音を聞けることはなかなかない機会ですし、実際にそれを目的にしてきた方いらっしゃいました。

そして、その方から様々な言葉を頂いたわけですが一貫しておっしゃっていたのは『性同一性障害なんて関係ない』ということ。

頑張って仕事をする部下を全力でフォローするのは自分の仕事であるし、その頑張ってる部下が性同一性障害で困ってるならは働き安いようにしてあげたいと思う、というのです。

もちろん、このように理解ある上司がいる職場ばかりではないでしょう。

しかし、頑張る部下や仲間を応援したいと思う人は多いはずです。自分を慕う人には応えたいと思うのも人情でしょう。

性同一性障害だからと卑屈になって自分の良さを殺すようなことをしないで、前向きにコミュニケーションをとることが良い上司や仲間に恵まれる為にできることではないか、というお話を頂きました。

自分の長所に自信を持って

今回の講演会の中で私が印象に残った瞬間があります。

アライとして来て下さった管理職の方から参加者の方に向けてこんな質問がありました。

『あなたの長所はなんですか?』

面接でよくある質問ですが、なかなか答えにくいですよね。短所は、と聞かれれば答えることは出来ても、長所となると自賛するようでひいてしまう方も多いと思います。

この質問に対して一人だけ、手を挙げて下さった性同一性障害当事者の方がいらっしゃいました。

参加者が20名ほどいる中で一人、自分の長所をこたえて下さる姿はとても素晴らしく、印象に残っております。

仕事をするということは自分の良いところを使って成果を出すということ。そして成果を出すということは性別に関係なく認めて貰う方法のひとつでもあるのです。

私達はこの講演会において、明確な就職活動成功術のようなものは提示していません。

ですが、性同一性障害であることとは関係なく自分に自信を持ち、仕事というものをどう考えるか、それこそが成功の第一歩だと考えています。

今回の講演会は参考に、あるいは考えるきっかけにして頂けたならとても嬉しく思います。