こんばんは。

LGBT-JAPANの齋藤有登です。

僕はFTM(生まれた時の体は女性、心は男性)です。

今から約4年半前に、ホルモン治療を始め、改名し

それから約1年後にSRS(性転換手術)を終え

現在は戸籍上男性となり、生活を送っています。

 

これから、カウンセリングやホルモン治療を始める方も多くいます。

GID(性同一性障害)は、色んなかたちがあります。

僕のように、戸籍上も心の性別と一致させると決めている方

手術まではしなくても、改名だけはしたい方

そもそも自分がなにものなのか、模索中の方

性別に捉われずに生きていきたいと考えている方...

人の生き方は、人それぞれです。

 

今回は僕の体験に基づく、GID(性同一性障害)の改名の方法を

必要書類や条件などを含め、具体的にお伝えいたします。

 

そもそもなぜ改名をするのか

GID(性同一性障害)は、

生まれたままの名前では、心理的な違和感と

精神的な苦痛を伴うことがあります。

FTM(生まれた時の体は女性、心は男性)を例にしてみます。

まず、名前だけではなくGID(性同一性障害)の

心理的な違和感と、精神的な苦痛というのは

  • 女性として周りから見られる、扱われること
  • 成長していく過程で、自分の体がどんどん女性に近づいていくこと
  • 特に学校教育の中で、男子と女子に分かれなければいけない場面で、女子に振り分けられてしまう
  • 自己紹介や面接など、自分の名前をフルネームで言わなければならない場面
  • 役所や病院など、名前を呼ばれる場面
    (僕の場合、齋藤という大多数いる名字のため、下の名前まで呼ばれることがほとんどでした)

他には、スカートをはく・長い髪の毛・赤いランドセルなど

いわゆる「女の子」の象徴とされることは、僕には全て苦痛でした。

GID(性同一性障害)当事者にとっては、例を挙げるときりがないほどです。

 

上記で分かる通り、GID(性同一性障害)の名前に関わる精神的な苦痛もあるわけです。

また、GID(性同一性障害)当事者がカウンセリングを終えて、ホルモン治療を始めれば

ホルモン投与による身体的な変化が現れます。

FTM(生まれた時の体は女性、心は男性)を例にすると

・声変わりをするため、声が男性化して低くなる

・ヒゲが生えてきたり、体毛が濃くなったりする

・ホルモン投与する前と比べて、体に筋肉がつきやすくなる

このように身体的な変化が始まると

戸籍は女性(FTM:生まれた時の体は女性、心は男性の場合)なのに

見た目が男性化し、私生活に支障が出る場面が多くなってきます。

そのため、ホルモン治療をおこなっているGID(性同一性障害)で

名前の変更をする当事者の方は多いと言えます。

 

GID(性同一性障害)の改名手続きの方法

そこで今回は、GID(性同一性障害)の改名手続きの必要書類や条件など

具体的な方法についてお伝えいたします。

 

そもそも名前を変更するのには、正当な事情による理由から、

家庭裁判所の許可が必要です。

まず正当な事情とは、名前の変更をしないと

その人の社会生活に何らかの支障をきたすことを言い、

単なる個人的な趣味、感情、信仰上の希望のみでは足りないとされています。

GID(性同一性障害)の場合は、正当な事情に該当するので問題はありません。

続いて、申立人は本人(15歳未満の場合は、法定代理人が代理します。主に両親)。

また、その申立先は、申立人の住所を管轄する家庭裁判所で行います。

ご自身の管轄の家庭裁判所を調べたい方はこちら

そして一番肝心な必要書類ですが、GID(性同一性障害)の場合は

以下の4つの書類が必要になってきます。

・申立書(裁判所のHPよりダウンロードできます)

家庭裁判所内リンク「名の変更許可」(こちらより申立書のダウンロード可)

・戸籍謄本

・名前の変更理由を証明する資料(改名を希望する名前で生活していた、と証明するもの。たとえば、郵便物や公共料金の支払明細書・会員証など)

・診断書(精神科医による性同一性障害の診断書)

※これに掛かる費用は、収入印紙800円と連絡用の郵便切手(申立をする裁判所によって違う)

 

GID(性同一性障害)の名前の変更理由を証明する資料に関して、

希望する名前の使用期間は1~3年くらいで許可が下りる、とされていますが

最近ではGID(性同一性障害者)によるケースが認知されてきた影響で

もっと短い期間の資料でもGID(性同一性障害者)の改名ができるようになったと聞きます。(申立をする家庭裁判所によって、差はある)

とはいえ、個々の裁判所で判断基準が多少変わるので(なかには裁判官によって違いがあることも…)

希望する名前の使用実績をできるだけ多く提示した方が安心して改名できる、と言えます。

 

改名手続きをした当時の自分を考えると

やっとホルモン治療を始められて、改名の手続きにも着手し

嬉しい気持ちと、焦る気持ちが交錯していたことが思い出されます。

これでやっと名前に関してのストレスは軽減されると

期待する気持ちが一番大きかったかもしれません。

 

ホルモン治療、改名、SRS(性別適合手術)など

GID(性同一性障害)当事者が切り開いていく道は

時間・体力・精神面と、すぐにかつ簡単にできることではありません。

また、GID(性同一性障害)当事者だけでなく

GID(性同一性障害)当事者の両親や友人、パートナーなど

全てを1人でやりきる人はいないでしょう。

僕もここまでたくさんの方々に相談にのってもらい

助けていただき、支えられて今の自分に辿り着けています。

何かご質問・ご相談ございましたらこちらよりお問い合わせください。

 

LGBT-JAPAN 齋藤有登