名前の大切さ

みなさんこんにちは、ライフ部門のあいです。

最近はキラキラネーム、なんて呼ばれるものが流行り改名を考える人も昔よりは多いと聞きます。しかし、性同一性障害当事者にとっては一般的な名前であっても望む性別のものに合わないものである為、その名前が苦痛であるという方も多いです。

なので、性同一性障害当事者の方の中には改名を考える、実際に改名をする人がとても多いです。しかし、改名をするにはいろいろな手続きが必要であったりするので、すぐに名前を変えることは難しいです。

その為、改名が出きるまでの間は例えば通称で通すしかないわけです。

しかし、通称で生活するというのはそう簡単なことではありません。友達同士のやり取りやショップのポイントカードくらいならばなんとかなるかもしれません。

しかし、病院やインフラなど公共の支払い、またはレンタルショップなど、会員になる為に本人確認書類が必要な場合など。通称ではどうにもならないことは多々あるのです。

通称の本人確認書類

そんな悩みを軽減できる試みが、北九州市大学で導入されました。

北九州市立大は性同一性障害(GID)の学生の要望を受け、「心の性」に沿った通称名使用を認める制度を始めた。学籍簿や学生証、卒業証書などでも認められ、全国的にも珍しいという。通称名使用自体は他にも導入する大学が出てきているが、まだ緒についたばかりだ。【奥田伸一】

「大学入学後、君付けで呼ばれ抵抗感があった」。身体的な性は男性の4年生(23)は現在、制度に基づき女性名で通学している。幼い頃から友人の大半は女子で、中学生になると男子が好きになった。高校までは大半が海外暮らしで「国籍を気にすることはあっても、性別を意識する場面はなかった」。

2014年4月、大学内での通称名使用を保健師らがいる学生相談室に掛け合った。この年の2月に母親に悩みを告白し「女として生きる」行動の一つだった。

市立大はGIDの診断書を求め、各学科教員でつくる「学生サポート委員会」で協議。個人の意思を尊重し、同年11月、診断書や戸籍謄本の提出、個人面談などを要件に通称名使用を認めた。15年4月には事務手続き要領を定め制度化した。

サポート委員長の小野憲昭教授は「学籍簿の名前を変更しても大学側に不都合は起きないことが分かった。通称名への異論はなかった」と話す。卒業証書などの名前と戸籍名が異なることを説明できるよう、通称名使用に関する書類は大学が永久保存する。

通称名の学生証があることは、戸籍名変更の後押しにもなった。4年生は15年7月に家庭裁判所に戸籍名変更を申し立てた際に学生証のコピーを提出し、すぐ認められた。「(通称名使用は)自分らしく生きるうえでプラスになった」と実感している。

大学での通称名使用について、文部科学省は「通知は出しておらず各大学での対応」(大学振興課)としており、各校が手探りで進めている状況だ。

市立大でも、15年春に卒業した、身体的な性が女性の会社員(23)が制度化前の3年生の時、男性名の通称使用を大学に打診したが断念していた。教授を通じた大学への問い合わせの段階で意向が十分伝わらなかったことも一因だが、「要望はわがままなのかと思い諦めた」と振り返る。

北九州市立大の河嶋静代教授(社会福祉学)が全国の500大学に実施したアンケートでは、回答した241校中、通称名使用を学生証で認めているのは12校、卒業証書では2校だけだった。

小中高に関しても文科省は15年4月に出したGID対応に関する通知で、望む性別に応じて「さん、君」などの呼称に配慮するよう求めたが、通称名使用については「通知では想定しており、適切な対応を求めている」(児童生徒課)と言う。

河嶋教授は「学生が望む名前で大学生活を送り、人間関係を築くことは自我形成に大切だ。各大学で多くの部署が連携し、対応する組織を作ってほしい」と願う。同性愛者で性的少数者(LGBT)を支援する石川大我(たいが)・東京都豊島区議は「全職員が理解を深めるよう研修を進めるべきだ」と提言する。

性障害>北九州市立大 学生証も「心の性」の名OKより引用

学生証は、学生にとって最もポピュラーな本人確認書類です。ここに自分の心の性別に合わせた通称で記載されることは生活のしやすさ、心の安寧の両側面から非常に画期的だと言えるでしょう。

通称を使えない理由を考える

とは言え、公的書類に通称を使うというのはあくまでも慎重に、軽々しく行われるべき行為ではありません。

これを悪用する人も出てくるでしょうし、そうなれば本当に通称を使う必要がある人がまた苦しまなくてはならないからです。

しかし、だからと言って通称を一辺倒に否定することもまたナンセンスでしょう。引用元の記事にもありましたが、通称を用いることで学校、あるいは会社に必ずしも不都合が生じるとも限りません。

私の周りでも、職場にFtM(身体は女性、心は男性の性同一性障害)の部下がいる身内がおります。

そのFtM当事者は容姿は完全に男性ですが、名前が明らかに女性名であるため顧客から突っ込まれることもあったそうです。

そこで上司判断として男性名(通称)の名刺を発行し、実務に当たらせたのですが、業務にはなんら支障はなく、彼は自分らしく活き活きと働いているとのこと。

前例がないから。決まりだから。と、否定せずにこういった試みがどんどん広まると嬉しいですね。