カミングアウトとは

みなさんはこんばんは、ライフ部門のあいです。

昨日今日は、2月とは思えないくらい暖かい日になりましたね。春一番も吹き、空気の匂いがもう春のものでした。春、というと私は恋愛を連想してしまうのですがみなさんはいかがでしょうか。

さて、今日はそんな恋愛に関連したお話をしたいと思います。

恋愛というと楽しいイメージが先行するかと思いますが、失恋の悲しみや告白する前の緊張なんかもあり、楽しさの分だけ大変なこともついてまわると思います。恋愛と言えど、突き詰めれば人間関係なので当然なのですが。

さて、そんな苦労もつきものの恋愛ですが、私達性同一性障害当事者には、私達特有の悩みがいくつかついてまわります。そう、“カミングアウト”です。

カミングアウトとは自分の生立ちや病気、性指向なんかを他者へ告白することを言います。つまりここでは恋人、あるいは好きな人へ自分が性同一性障害であることを打ち明けるということになります。

カミングアウトは誰に対してするにも勇気がいる、と言う方がほとんどだと思います。

カミングアウトする相手によって考えることや緊張の仕方も違ってくると思いますが、恋愛におけるカミングアウトは他とは少し異質だと私は考えています。

愛の告白の緊張と、カミングアウトの緊張が同時にくるわけですからね。

そしてこれは先程申し上げたように人間関係の問題なので、本やインターネットで調べても答えは見つかりません。

けれど、他の人がどのようにそこを乗り越えたかを知ることは一歩を踏み出すゆうきへ繋がると思います。

なので今日は私が今まで恋人にどんなカミングアウトをしてきたか、いくつか例をお伝えしたいと思います。

※私はMtF(生まれ持った身体は男性、心は女性の性同一性障害)です。

Case1  友達の時に

私が性同一性障害であることをしっかりと認識し、かつ性別適合手術を迎えるべく行動を起こしたのは18歳、大学生の頃でした。

仲の良い女の子にカミングアウトしていただけで、両親、他の友達、教師誰にも話してはいなかった頃です。

当時の私は同期の男の子(仮にKとします)が気になっていました。Kはノンケ(心も身体も男性、好きになるのは女性)で、あくまで仲の良い友達でした。

ただ、好きな人に男性として扱われるのはどうしても辛かった私は告白…はしないまでもせめてカミングアウトはしようと決心しました。

方法は私の家に遊びに来る時に隠し忘れたフリで、性同一性障害の診断書を乱雑に置くというもの。

見つかった後はこれは何か、という話になり恋愛感情以外の全てを伝えました。ノンケの男の子へカミングアウトをするのはこの時が初めてだったので、正直友達関係もどうなるかと心配していました。

しかしKは真剣に話を聴いてくれて、その後は可能な限り女性に対するように接してくれるなり、ウヨきあり手術前にお付き合いすることになりました。

友達のうちに全て事情を知ってくれていたので、色々とスムーズでうまくやれたように思います。

付き合ってしばらくしてから

これは手術も済ませ、女性として社会生活に溶け込んでからのお話です。

お相手は同じ職場の上司(仮にSとします)です。相手から何度か遊びに誘われ告白されたのがきっかけでした。Sは私が性同一性障害で元は男性だということは知らず、かつ年齢もまぁ、お互いいい年でしたので正直回答に困りました。

ただ、話していてとても楽しい方だったので悪いな、とは思いつつカミングアウトはせずに告白をお受けしました。

そして付き合ってから半年くらい。ちらほらと一緒に住もうか、なんて話も出た頃、さすがにこれはカミングアウトをしなくてはいけないと思い、話があると呼び出しました。

半年も付き合ってるとお互いに情もわいてきますし、『これでフラレるかもなぁ』と思うと結構緊張したのを覚えています。

ですが、その緊張も馬鹿らしいと言わんばかりに返答は『それがどうした』というものでした。

子供が出来ないカップルなんてたくさんいるし、今女性なんだから関係ないだろう、と。

付き合い始めてから時間がたっていたので正直言い難い状況ではありましたが、お互いに良いとこも悪いとこも知っていたので良かったのかな、と今は思います。

一番大切なのは信頼関係

さて、柄にもなく自分の恋愛体験なんかをお話しましたがいかがでしたでしょうか。

今回みなさんにお伝えしたかったのは、カミングアウトに必要なのは信頼関係なのではないかということです。

今回の恋愛のことで言えば、友達の頃にせよ付き合ってからにせよ、私と相手の間には確かな信頼関係がありました。

特に相手が性同一性障害に対する知識がない場合、偏見や間違った知識が先行することがあるでしょう。しかし、お互いの信頼関係があり、性同一性障害に関係なく相手の良い所をわかっていれば少なくともそこですぐに絶縁、ということにはなり難いのではないかと思います。

もちろん、人の心は十人十色なのでみんながみんなそうとは言いません。

ですが、もし好きな人へカミングアウトする勇気が出ないのなら。まずは相手との信頼関係の構築をはかり、相手からの信頼を信じてカミングアウトしてみてはいかがでしょうか。